
関係があるようで無いようなこと
ここ一週間ほど毎晩夜に雨が降っているような気がする。 蝉は雨が降ると鳴かなくなるが、秋の虫たちは多少の雨だと負けじと鳴き続けるので雨音との相性の良さを自覚していると思う。音の相性というより秋の虫と雨という存在の相性の良さである。 雨と虫の声しか聞こえない夜に窓をあけて本を読むのはとても気分が良い。お金も時間もなくて旅にでることが出来なくなってからよく本を読むようになった。旅と読書も存在の相性が良い。相性がいいと言うか目的が同じところにある。遠くへ行きたいという欲求。 先日出勤時にTさんと同じバスになり、旅行の話なった。Tさんは旅行が嫌いで5年前に仕事関係で関西に行ってから一度も遠出をしていないとのことだった。動くのが嫌いな人もいるものなんだなぁと思い、家にいるのが好きなんですか?と訊くと、 荷物を詰めるのが嫌いなんです。荷物を詰めている間にも帰ってきたらこれらを片付けなきゃならないと思うと憂鬱すぎて無理なんです。 という答えが返ってきた。Tさんのデスクまわりはいつもきっちり整頓されてよく片付いている。片付いているからといってその作業が好きなわけで