気がついたら夏が背中を向けていた。夏は短くてうるさくて危険な、若者の時代のよう。 この夏はただただ暑さに耐えながら死なない程度に仕事をしていたら終わってしまった。(私の部屋にはエアコンがない)札幌に住んでいた時は貴重な夏を何が何でも楽しむぞといった心意気で、唇を青紫色にしても海水に浸かったり、震えながらテン...