今日は風が強い
遠くから日向を見て、花束が落ちているのかと思った。
名もなき死と同じように名もなき献花もそこらじゅうに存在する。などと思えば慰められるわけでもない。
旅行前に悪いニュースばかり耳に入ってくる。
こうなってくると未来について嫌な予感しかしないが、しかし世の中に悪いことはいつでも起こっていて、それが耳に入るか入らないかは潮の流れのようなものに支配されているだけだ。
私が本当にわかっていることなど、どれほどあるだろう。
私は私の生活を終わりたくないし他人の人生も終わらせたくないと思っている。